花火2

――カラン・・コロン・・カラン・・・・・・・
シンと静まっている道の中、やけに下駄の足音が響く・・。
ううっ;; 改まって二人きりだと、緊張するなっ・・汗。ってか手!!繋いだままだしっ!
くそっ!なんかいつも俺ばっかり振り回されてる気がして・・・ムカツク。。
こんな手なんかっ・・振りほどいてやるッ!!
  ――っぅ!!そう思うのに、こんなにむしゃくしゃするのに・・・

あんな嬉しそうな顔して歩いてられると、振りほどけねぇーじゃんかよっ!
べ・別に久しぶりに手なんか繋いで、出かけてるのが嬉しいとかじゃねぇーからなっ!!
ア・アイツが嬉しそうだから・・・その、しょうがなく付き合ってやってるんだぞ!
その・・これは、デ・デートとかじゃ・・ねぇーからなっ!勘違いすんじゃねぇーぞっ><////

――
と、一護は自分にひたすら言い訳をしながら・・浦原さんと一緒に目的地まで手を繋いで向かうのであった。

「・・・つぅっ!!」
そろそろ目的地に着くという頃、一護は思わず声を出してしまった。。
慣れない下駄を履いて来た為、靴擦れを起こしてしまっていたのだ・・・。

( 「一護さん、履物はどれになさいますか?下駄や草履もありますよんv お好きなのをどうぞ~。

 ・・・でも、慣れないなら履いてきた靴がイイッスかね?」
 出掛ける前、尋ねられたが・・俺は下駄を選んだ。 「いいっ!俺も下駄で行くッ!!・・せ・折角の浴衣だからな。」

 だが実際選んだ理由は、そんな物ではない。 いつも浦原さんが履いている下駄を、俺も一緒に履いてみたかったからだ。
  ――
こんなこと、ぜってぇー言ってやらねぇーけどなっ!!/// )

「一護さん?どうかしましたか。・・・っ!!その足はっ!」
ばれない様にしていたつもりだったが、浦原さんにはあっという間にばれてしまった・・。
「なぜこんなになるまで、黙っていたんスか・・! ――スイマセン、気づいてあげれませんで・・。。」
そんな、少し怒っているような・・辛そうな顔をされたら、なにも言えず・・・
こんなん、大した事ねぇーよっ!!・・と、言おうとしたのに素直に言葉が出てきた。
「・・・わりぃ。」
下を向いて謝ると、頭の上に暖かな感触と優しい声が降ってきた。
――
ポンポンッ―― 「いいんスよ、別に。一護さんが悪いわけじゃ無いッスから・・。」
と、優しくなだめられ・・・「もうすぐそこなんで、着いてから手当てしましょうね。」
と言うと、全は急げという勢いで急に抱きかかえられて・・側の土手の上辺りまで連れて行かれてしまった!

そっと茂みの上に座らされ、「さぁ、足を見せて下さいな。」と言われ…大人しく足を差し出した。
浦原さんは、足に慎重に触れて・・・

「これは痛かったでしょう。・・下駄が履きなれないなら無理に履かなくても良かったのに・・。」

なんて言うもんだから・・・
――
くそっ!人の気持ちも知らないでっ!!ちょっとムカッとしたが、言ってないので知るはずも無いからしょうがない。。
 ・・ん?でも手当てって、なにか持ってるのか?と疑問に思い始めた時・・・

 

 

「・・ぅひゃっ・・いっ・・つぅ・・・・・。ちょ!ちょっと、何してんだよっΣ ////
突然の事に吃驚して、足元を見ると・・・なんと浦原さんが傷口を舐めてるじゃねぇーかっ!!
な・なんで、、そんなことしてんだよっ///
すると、しれッとした顔で浦原さんは・・・「何って、消毒ですよんv・・・生憎、傷薬は持っていないのでね。」
と飄々として浦原さんいわく、治療を続けさせられた。。
「・・っぅ、、ぅん・・はぁ・・はぁっ・・・///」 
もうっ、下を見ると浦原さんが跪いて足を舐めてるしっ/// ・・なにこの状況!?俺王様!?(錯乱中)
――うっ・・んぅ/// うゎぁぁ~~~っ!!し・舌がぁ~~!!!
・・ピチャ…ネチャッ・・と直に感じる感触と、舐めてる音がとても聞いていられねぇ!!
しかも足元を見ると、、浦原さんが気づいて・・上目遣いでこっちを見上げてくるっ。
悪戯っぽい笑みで足をペロッと舐めるしっ><!!
メッチャ背徳的な感じで・・も・もうっ耐えられん><!!


と、混乱と羞恥心で真っ赤になってブルブルしていると・・いつの間にか治療は終わっていて

「はい!これで終了ですよんv」
――
改めて足を見ると、バンソコや包帯で丁寧に手当てされていた。
 ふはぁ~~、し・心臓に悪かった・・・。。

でもなんで、傷薬だけ無かったんだ?(ここは突っ込んではいけない)

 

そして浦原さんを見ると、ご機嫌でにこにこしつつ・・「では、仕切りなおして花火でも見ましょうかねんv」
と言った。

 

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